証書到着と読んだ本 [WSET]
証書はだいぶ先、と言われていたのに思ったより早く届きました。
これで正真正銘、Diplomaが夢じゃなかったことが証明されました(笑)。
これから少しずつ、Unit3のためにとった対策などをUPしようと思いますが、本日は読んだ本について。
Diplomaは、Study Guide(SG)という試験範囲の概要を記載した冊子類を購入する必要がありますが、それだけでは全く合格レベルの知識は得られません。SGはあくまで範囲を知るためだけのものだと理解しましょう。
主なテキストとして使うように指示されるのは言わずもがな、
Jancis RobinsonのOxford Companion to Wine(OCW)です。
これをSGに記載されているキーワードについてしらみつぶしに読み、自分なりに整理していく、というのが基本姿勢です。(この本を購入したとき、これがいい感じにくたびれてくるほど読み漁るとは思いもよりませんでした(笑))
が、正直Jancisの説明は冗長な時や個人的な意見が入っていることもありちょっと主観的すぎる?と感じることがあります。「で、結局なんなの?」と突っ込みたくなる時もあったり(笑)。
そんなわけでもう1冊、購入してよかったのがSotheby’sのWine Encyclopediaです。
The Sotheby's Wine Encyclopedia
- 作者: Tom Stevenson
- 出版社/メーカー: Dk Pub (T)
- 発売日: 2011/10/31
- メディア: ハードカバー
これはマーケティング的な視点から、客観的に事実をまとめてくれています。特に産地の特徴については端的にポイントを得た形でまとめられていて、OCWと相補的に使うのがお勧めです。
そしてもう1冊、これもSGでも指定されていますがWine Loverなら誰もが知っているWorld Atlas of Wine。
これで地図を見ながら上述の本の記述を読むことでより理解が深まります。これは私自身が「ワインの勉強には地図が必須」と考えていることにも由来しますが、地形や地理を目で見て理解することがその産地の特徴を把握するのに非常に重要だと思うのでとても役に立ちました。
私は以上の3冊を基本の柱として勉強を進めました。(この3冊は常に開いてあって、あっち見たりこっち見たり、という状況)しかし、重要(メジャー)な産地についてはこれらだけでは不十分で、知りたいことが書いていないこともあったので産地ごとのものについては以下の本を購入し、読み漁りました。
基本的には個別の生産者情報は飛ばして、各地域に関する記述のみ読んだ形になりますが
たとえばMondaviなどの世界的に有名な生産者については(過去問で問われていたこともあり)
その歴史や現在の状況などについても把握するように努めました。
個別の生産者やブランドについてはほとんど問われないJSAの試験と違って、世界的に影響を持つそれらについてはきちんと整理して覚える必要があるのでその視点で読むことも忘れてはいけません。
まずはこれ
各AOCについての解説がわかりやすく、とくに「産地の説明をするにはこういう風に書く」というお手本として利用しました。わかっているようでまだまだ浅かったボルドーに関する知識が深まったと思います。地図も見やすいです。
当然、ブルゴーニュについても。
村、畑などに関する解説は「まさにWSET式!」と思ってしまうほど試験で問われそうなことがわかりやすくまとまっています。土壌についての解説も細かくありますのでこれまでぼんやりとしていたことがより明確に、詳細に理解できました。
↑から派生して購入したのがこれ。
理系なので気候や土壌にどうしても意識が行きがちで、なかなか詳細に解説されていることがなかったので
常にフラストレーションがたまっていたのですが、これを読んでかなりすっきりしました。
ただし、ちょっと専門的すぎるかなと思うのでこの本は必須とまでは言えないかな。
アメリカはこれ。
American Wine: The Ultimate Companion to the Wines and Wineries of the United States
- 作者: Jancis Robinson
- 出版社/メーカー: Univ of California Pr
- 発売日: 2013/03
- メディア: ハードカバー
アメリカ全土のAVAや主要な生産者をしっかりと解説している本。ニューワールドではテロワールよりもマーケティングに重点を置いた問題が多いように感じたので、この本がフォーカスしている生産者やブランドについても併せてチェックできたのがよかったです。
イタリアはこれ
New Italy: A Complete Guide to Contemporary Italian Wine
- 作者: Daniele Cernilli
- 出版社/メーカー: Mitchell Beazley
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: ペーパーバック
これはまあまあ、という感じでしょうか。イタリアに関するWSETに合う本ってあまりなくて、補足情報としてはよかったかな、という感じでした。もちろん、主要な産地についてはとても詳細な情報があるので知識が深まったのは間違いないです。
その他、補足的に使ったのが下記の本です。
これらは常に参照するというよりは、ちょっと引っかかった時に開く程度の使用頻度でしたが、あればあったで便利でしたのでご参考までに。
JSA教本
ご存知、ソムリエ協会の教本です。最新の、網羅的なデータとしては最強だと思います。上述の本に欠けている法律上のきまり(使用可能品種など)や数値を知るのにはもってこいでした。
Viticultureについてはこれ
Viticulture: An Introduction to Commercial Grape Growing for Wine Production
- 作者: Stephen Skelton
- 出版社/メーカー: SP Skelton
- 発売日: 2007/11/01
- メディア: ペーパーバック
Unit3は栽培についてはそれほど深く問われませんが、畑のことを把握していないとその管理や問題点について本当に理解することはできないので時々参照していました。
そのほか、各産地の公式Webサイトの中には非常によくできているものもあるので「この地方は結局。。。?」と引っかかった時には必ず検索するようにしました。意外とマイナーな産地でも有益な情報が載っていたりするのでお勧めします。
もちろんGoogleはフル活用し、動画、写真なども頻繁に参照して事実確認と理解を深めるのに使いました。
YouTubeなどでわかりやすい解説がされていることもありますし、パワポをUPしてシェアできるサイトに秀逸なプレゼンが含まれていたり、ネットには様々な側面で助けられました。
Diplomaの勉強で何がつらいって、「こうすればいい」という参考書も問題集もないことだと思います。大学受験の時なんて、とにかく市販の問題集をこなしていけばよかったという意味で楽だったな、と(笑)。どういう方向でどれだけの深さまで勉強したらいいか、ということから自分で考える必要がある点で受験とは比べ物にならないぐらい大変でした。
これはスクーリング必須になった今となってはアドバイスが得られたり、クラスメイトとディスカッションしたりすることで解消されるのかもしれませんが・・・
最後に、洋書は日本のアマゾン(.jp)ではなく、アメリカのアマゾン(.com)で買ったほうが送料を含めても安いです。(最近アカウントが統合されてどうのこうのと言っていたので要確認ですが)ただし届くまでに時間がかかることがあるので早めに購入するのが吉。
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